意思決定会計

4.セールスミックス


4.最適セールス・ミックス

1.概要

セグメント別損益計算において、セグメント別の収益性は明らかになった。しかし、「それでは、どのセグメントに経営資源を重点的に投入するか」を決定するには、これまでに学んだ各種の収益性指標(限界利益額または率、事業部利益など)だけでは不十分である。なぜならば、各種の経営資源には様々な制約条件が伴うものだからである。

今考察の対象にしているのは短期利益計画だから、例えば、機械運転時間は無制限に大きく取れるものではない。現有機械設備の能力以上に使いたければ、設備投資をしなければならず、これは短期利益計画の枠外の話になる。

このような様々な制約条件の下で、収益を最大化する製品の組み合わせを選択することを、最適セールス・ミックスの決定という。

2.線形計画法(リニァ・プログラミング:LP)

(1)意義

線形計画法とは、いくつかの制約条件の下で利益を最大にするか、あるいは、原価を最小にする変数の値を求める問題において、制約条件が、連立一次方程式または、不等式の形で与えられ、最大または、最小にする目的関数もまた一次式で示されるとき、その最適解を求める方法である。すなわち、希少資源の最適配分の問題を解く手法である。

(2)計算要素

a)目的関数

目的関数とは、企業全体として得る利益を最大にするための条件式であり、通常、

Max Z=MPx・X+MPY・Y

MPx:製品Xの限界利益

MPY:製品Yの限界利益

X:製品Xの生産量

Y:製品Yの生産量

b)制約条件式

企業にとっての機械の使用可能時間、希少資源の投入量、製品の販売数量等種々の制約条件をリニアー・プログラミングが適用できるよう定式化したものが、制約条件式である。

c)非負条件式

各製品の生産量は、「0」であっても、負になることは考えられない。そこでこれを式によって示すと、X≧0,Y≧0となる。

(3)計算方法と適用条件

・制約条件が一つしか存在しない場合

その制約条件一単位あたりの限界利益が最も大きい製品を優先して製造・販売することが、収益を最大化する。

例えぱ、

・販売数量に上限があるなら、製品1個あたり限界利益が最大の製品を、

・販売金額(売上高)に上限があるなら、売上1円あたりの限界利益が最大の製品を、

・労働時間に上限があるなら、作業1時問あたりの限界利益が最大の製品を、

・機械稼働時間に上限があるなら、機械稼働1時間あたりの限界利益が最大の製品を、

選択することが収益を最大化する。

・制約条件が複数存在する場合

製品が2っの場合は、図解法

製品が3つ以上の場合は、シンプレックス法

が用いられる。

(4)図解法

図解法において、重要な点は、

凸多角形上で定義される線形関数の最大値はその端点にある。

という点にある。

解法の手順

(1)制約条件、目的関数、非負条件の定式化

(2)図の作成

(3)最大値の発見

(4)最適解の算出

2015-03-21 | Posted in 意思決定会計No Comments » 
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