徒然日記
手形の概要・留意点
手形の概要
手形とは
約束手形
為替手形
実務上は約束手形が多い
約束手形とは、振出人が受取人に対し、支払期日に手形金額を支払うことを約束した有価証券
手形を振り出すときの注意点
当座勘定口座の開設が必要
約束手形のイメージ
記載事項
(1)約束手形という文字
(2)一定の金額の支払いを約束した文句
(3)支払期日(満期日)の表示
(4)支払地の表示
(5)受取人の名称
(6)手形の振出日及び振出地の表示
振出地が書かれていなくても振出人の住所があれば有効
(7)振出人の署名
振出人が法人でも、肩書き及び代表者名は必要
注意点
(1)金額は算用数字を用いて、チェックライターで記入
チェックライターではない場合は漢字で文字間をつめて記入し、金額の頭に金、終わりに円を記入
(2)振出人の署名
自署(実務上、自署の場合も捺印が慣行)の他、記名・捺印が含まれる
実務的には会社名や代表者名が記載のゴム印を押してその後に銀行届け出印で押印が一般的
(3)支払期日の記載方法
確定日払い
日付後定期払い(例:振出日後一ヶ月)
一覧払い(手形を呈示次第、いつでも支払に応じる)
一覧後定期払い(呈示してからある一定期間経過した日を満期日とする)
※銀行から交付される統一手形用紙は確定日払い方式
(4)受取人が会社の場合、会社名だけで有効、(株)やK.K.も有効
(5)書き損じは破棄、書き損じた本券の約束手形番号を切り取り控えに貼っておく
(6)控えにも受取人、金額、支払期日、振出日、備考を記入し、番号順に綴じ込んでおく
手形を受け取る時の注意点
・記載事項に不備がないか
・チェックライターか、手書きの場合漢数字か、金額は正しいか
・支払期日の記入があるか、日付は正しいか
・振出人の署名が正しいか
・受取人の名称に誤記はないか
・振出日、振出地の記入がしてあるか
・支払期日に条件がついた手形や分割払いの記載をした手形は無効なのでこのような条件が記載されていないか
・訂正がある場合、訂正印が押してあるか、金額の訂正の場合、新しい約束手形に書き直してもらう
・手形金額が10万円以上の場合には収入印紙が貼ってあるか、消印されているか
・手形を裏書きしてもらう場合には、裏書きの連続があるかどうか
・手形を取り立てるためには、支払日(満期日)を含む三日間に支払のための呈示をする必要があります。実務上は支払期日の前日までに取引銀行に取立委任裏書きをして手形を預け、手形交換所を通して交換呈示が行われ、取り立てた手形金を預金口座に入金してもらうのが普通。